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2024.12.13

スポーツで負った怪我を早く治すことができる再生医療、スポーツ外傷についても詳しく解説

スポーツには怪我がつきもの。怪我予防のためにも、運動前にストレッチをしたり、過度に負荷をかけすぎないようにしたり、サポート器具を使ったりするなど対策はあります。しかし、予期しない動きをしてしまったり、長年の疲労の蓄積で怪我をしてしまうこともあります。怪我をしてしまうと安静にする期間が必要なため、その間は練習なども制限されてしまいます。しかし、近年は再生医療の研究が進んだことで、傷ついた組織の修復や再生を促す治療が確立されてきています。ここではスポーツ外傷と幹細胞を使った再生医療についてご紹介します。

┃1.スポーツ外傷・障害って何?

スポーツ外傷は主にスポーツに参加している中で起こる怪我のことを指します。ただし、重い荷物を運ぶ運送業の人や、料理人、大工など日常的に腕に負荷がかかる動作を繰り返し行う職業の人が「テニス肘」になるパターンもあります。

トラブルがどのように起きたかによって、外傷と障害に分類されます。ただし、実際のスポーツ現場では、繰り返される負荷が継続してかかったことで、筋肉や骨、靭帯などの組織が弱ってしまっていて、そこにちょっとした衝撃がかかったことで症状が出てしまうこともあるため、外傷と障害の区別がはっきりしないこともあります。

<外傷>

転倒、衝突などによって身体のどこかが損傷した場合。打撲や骨折、捻挫、肉離れなどがこれにあたります。

<障害>

比較的長期的に繰り返される過度の運動負荷によって組織が損傷した場合を指します。疲労骨折、関節炎、頚椎椎間板ヘルニアなどが障害となります。

┃2.スポーツ外傷のカテゴリーについて

一般的にスポーツ外傷は「酷使」「鈍的外傷(転倒やタックルなどによる外傷)」「骨折と脱臼」「捻挫(靭帯の損傷)と挫傷(筋肉の損傷)」の4つに分けられます。ここではそれぞれのカテゴリーについて紹介します。

<酷使>

酷使が原因になる場合は、多くの場合が誤った方法で運動してしまい、骨や関節に大きな負荷がかかってしまうことで起こります。また肥満の人などは標準体重の人よりも負担が大きくなるので酷使してしまっているケースもあります。

また運動をする際に、急激に負荷をかけすぎるのもよくありません。例えば、ランニングをする際に急に速度を上げたり、距離を伸ばしたりすると、足や股関節に過剰な負担がかかってしまい、捻挫や疲労骨折につながってしまうことがあります。

このほか、運動したあとに筋肉といった組織の回復が十分でないまま、さらにトレーニングを重ねてしまって怪我をしてしまうのも酷使に分類されます。

<鈍的外傷>

ラグビーやアメリカンフットボールでタックルを受けたり、アイスホッケーで体当たりされたり、直接打撃を食らったり転倒させるボクシングなどの格闘技など、激しい衝突によって起こる外傷です。挫傷や脳震盪、骨折などが多く見られます。

<骨折と脱臼>

骨折や脱臼した関節は、その部位が変形して激しい痛みが出ます。

また疲労骨折は度重なる衝撃によって骨に小さいひびが入っている状態。手足に存在する細長く管状の骨「長管骨(ちょうかんこつ)」に最も症状が現れます。患部を見てもわからないことも多く、X線画像に写らないこともあります。

<捻挫と挫傷>

多くの場合は、走っているときに急に方向転換をしたときに起きます。このほか筋力トレーニング中に、急に落としたり引き上げたりした場合にもよく起こります。

┃3.スポーツ外傷と再生医療、対応疾患

スポーツ外傷は主に筋肉の組織や靭帯、骨などが壊れた状態なので、日常生活に支障が出てしまいます。また安静にする必要があるため、競技力を高めるためのトレーニングなどもできなくなってしまいます。怪我が長引けば長引くほど、筋力や体力が低下し、スポーツに必要な技術、感覚も鈍っていきます。

しかし再生医療では、損傷した組織の修復と回復を促すので、治療期間を大幅に短縮できる可能性があります。これによって日常生活はもちろん、競技復帰を早めることができるかもしれません。

<再生医療の対応疾患>

  • 肩腱板損傷
  • 半月板損傷
  • 肉離れ(筋断裂)
  • 手首の靭帯損傷
  • 膝靭帯損傷
  • アキレス腱炎
  • TFCC損傷
  • 足首靭帯損傷
  • 足底腱膜炎
  • 腱鞘炎
  • 膝蓋腱炎(ジャンパー膝)
  • 肘内側(ゴルフ肘)上顆炎
  • オスグッドシュラッター病
  • 肘外側(テニス肘)上顆炎

<幹細胞治療とは>

幹細胞は身体の修復や再生が必要なときに自ら細胞分裂を行い、傷ついたり不足した細胞の代わりとなる細胞です。体の修復能力を持つので、これまで難しかったとされる症状も治すことができると注目を集めています。

幹細胞は分裂して同じ細胞を作る能力を持った「組織幹細胞」「多能性幹細胞」の2種類に分けられます。組織幹細胞の中でも間葉系幹細胞は骨髄や脂肪、歯髄、へその緒、胎盤などの組織に存在する体性幹細胞の一種で、さまざまな細胞へ分化することができます。

患者自身の体から採取した脂肪細胞をもとに幹細胞を培養し、痛みの出ている患部に注射することで傷ついた組織を修復する再生治療です。

┃4.当院の幹細胞治療の流れ

<当院の治療メニューと料金>

医師による診察・カウンセリング:11,000円
感染症検査(採血):11,000円
幹細胞点滴(1億個):1,650,000円

幹細胞治療を行う際には、主に下記のような流れで治療を進めていきます。

①カウンセリング
事前に服薬情報やMRI画像などをご用意していただいた上で、医師がカウンセリングを行います。体調や既往歴、服薬中の薬、リハビリ状況などを伺います。

②検査
感染症の有無を調べるための血液検査や、胸部のレントゲン検査、心電図検査などを行います。

③脂肪採取
腹部からごく少量の脂肪を採取します。入院などは不要な場合がほとんどです。

④幹細胞の培養
脂肪細胞から幹細胞を分離、培養します。培養には約3週間を要します。

⑤幹細胞の静脈内投与、局所投与
培養した幹細胞を点滴、局所に投与します。

⑥経過観察
その後の効果について定期的に経過観察を行います。

┃5.幹細胞治療のメリットとデメリット

幹細胞治療はさまざまなメリットがある一方、新しい治療であるためリスクも存在します。

<メリット>
・患者自身の細胞を使っているので安全性が高く、副作用が少ないです
・今までは対応が難しかった症例も根本的に治療ができる可能性があります
・入院の必要がなく、外来で治療をすることができます

<デメリット>
・自由診療のため保険が適応されません
・新しい治療法のため、長期での体への影響が確認されていません
・患者自身の再生力を利用した治療法なので、効果が現れるまでに個人差があります

┃6.まとめ

スポーツをしている人たちにとって、怪我からどれだけ早く復帰するか、またどうやって予防するかはすごく重要です。もしも気になった方は当院にお気軽にご相談ください。

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