治療紹介コラム

2025.03.12

80代男性「固定術後の合併症である隣接椎間障害による痛みと痺れを『PEL(脊柱管狭窄症内視鏡下手術)』と再生医療『PRP療法』で治療した症例

年代 80代
性別 男性
症状・疾患
  • 右椎間孔狭窄(L4/5)
  • 腰部脊柱管狭窄症(他院でL5/S後方固定除圧後)
  • 分離すべり症(他院でL5/S後方固定除圧後)
相談内容 1年前から右足先と右殿部の痛み、右下肢の痛みとしびれがあり、他院を受診したところ腰椎MRI検査で「L5分離すべり症」と診断。その医院でL5/S後方固定除圧術(ボルトの手術)を施行されたとのことです。術後、右足外側の痛みはよくなったとのことだったのですが、右下肢内側の痛みとしびれが悪化して改善しないので当院を受診されました。来院時から治療方法は日帰り手術を希望されていました。
診察結果 MRI画像を確認したところ、他院で手術を行ったL5/Sの除圧範囲は問題ありませんでした。しかし「右椎間孔狭窄(L4/5)」を確認し、右下肢内側の痛みと痺れは右L4神経根の症状と一致。そのためL4/5の神経圧迫が、症状の根本原因だと考えました。
また診断を進めると右下肢内側の痛みとしびれは、他院で行った後方固定除圧後の合併症である「隣接椎間障害」によるものでした。
治療内容と方針 右下肢内側の痛み、しびれは後方固定除圧後の合併症である隣接椎間障害によるもので、右L4/5椎間孔の狭窄症が原因だったので「PEL(脊柱管狭窄症内視鏡下術)」を実施。神経を圧迫している骨をドリルで削開しました。削開後は、椎間孔狭窄の圧迫が取れて右L4神経根が確認できました。
それと同時に、神経修復作用の効果を期待できる血小板由来の成長因子を注入する「PRP療法」を行いました。
なお、他院で手術したL5/Sの部位は再発がないので、そこの部位の治療は行っていません。
治療後の経過 主症状であった右下肢内側の痛みとしびれは治療後、下肢痛みが無くなり、しびれの範囲も狭くなり徐々にとれていきました。
術後1ヶ月後と3ヶ月後には、レントゲンを見ながら神経修復に効果的なPRPを注射しております。
ご本人は、他院で手術を行ってその後痛みが悪化して内服加療で改善できず諦めていたそうです。治療後は右下肢のいたみがとれてウォーキングができるようになったとのことです。
治療期間 日帰り
費用 1,540,000円(税込)
診療種別 自由診療
リスクや副作用
  • 治療後は内出血、腫れ、発赤、疼痛、かゆみ、変色、および圧痛が発生することがあります。ごく稀に術後血腫、感染、神経損傷のリスクが出現することもあります
  • 治療効果が出るまで3週間~3か月程度かかります。
  • 治療効果については個人差があります。同一の効果が得られない可能性があることをご承知おきください。

┃治療画像

治療前

治療後

【術後MRI】術前にみられた狭窄部位の圧迫がとれて椎間孔が広がった所見

診察と検査結果

この患者様は赤い枠で示されている箇所(左L3/4椎間孔)に椎間板ヘルニアが認められます。

手術中写真

【内視鏡画像】内視鏡下椎間板摘出術にて椎間板ヘルニアを摘出。

┃今回行った治療

<PEL>

PELは全ての手術操作を内視鏡下に行う手法であり、体を大きく傷つけずに脊椎内部の奥深いところを観察し、より安全に手術操作が可能となるのが大きな特徴です。

>>PELの詳細はこちら

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