Discflow(ディスクフロー治療)

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Discflow:ディスクフロー
(自己フィブリン椎間板修復治療)

ディスクフローDiscflow(ディスクフロー)は、患者様ご自身の血液から作成した自己フィブリンを用いて、椎間板の亀裂(裂け目)を封鎖・補強する新しい再生医療です。
慢性的な椎間板性腰痛や椎間板の亀裂が原因と考えられる腰痛に対して、低侵襲・日帰りで実施可能な治療です。

フィブリンとは

フィブリンとは

フィブリンとは、私たちの体内で傷口がふさがるときに自然に作られる「生体のり」のような物質です。血液中の「フィブリノーゲン」というタンパク質が、トロンビンという酵素の働きで変化し、網目状の構造を形成して傷をふさぎ、止血や組織の修復を助けます。

Discflowでのフィブリンの役割

Discflowでは、患者様ご自身の血液から作成した自己フィブリンを椎間板内に注入します。
この自己フィブリンが椎間板の裂け目(亀裂)を物理的に封鎖し、椎間板内圧を正常化させることで、痛みの原因を根本から修復します。
さらに、必要に応じてPRP(多血小板血漿)を併用し、生物学的な再生・修復力も高めます。(Discflowディスクフロー プレミアム)

椎間板に対してフィブリンの科学的根拠(参考論文・データ)

Wang et al., 2018 (The Spine Journal)
Platelet-rich plasma and fibrin gel combined use enhances disc cell viability and extracellular matrix production in vitro
ヒト椎間板細胞の培養モデルで、PRP単独よりPRP+フィブリンゲル併用の方が細胞生存率・細胞外マトリックス産生(アグリカン、コラーゲンII)が向上。
Spine J. 2018;18(5):829-840.

Discflow の効果機序(作用メカニズム)

【メリット】

①椎間板の亀裂修復

フィブリンは「自然の接着剤」とも呼ばれるタンパク質で、椎間板の外側(線維輪)にできた亀裂を塞ぎます。フィブリンマトリックスが亀裂を閉鎖し、椎間板内圧の正常化を促します。併用するPRP(成長因子)により、生物学的な修復・再生をさらにサポートします(オプション:Discflow プレミアム)。

②炎症の抑制

フィブリンの中には抗炎症性サイトカインや成長因子が含まれ、椎間板内部や周囲の神経根に対する炎症反応を緩和します。

③髄核漏れの封止

ヘルニアなどで髄核が線維輪から漏れ出た場合に、漏出孔を塞ぐことで再発予防や自然退縮を促進できる可能性があります。

④神経刺激の低減

椎間板内部の損傷により生じるケミカルニューロン活性(痛みの原因)を抑制する効果もあります。

椎間板に対してフィブリン+PRPの科学的根拠(参考論文・データ)

Yin et al., 2014 (Pain Medicine)
Intradiscal injection of fibrin sealant for the treatment of chronic discogenic low back pain: results of a multicenter pilot study.
慢性椎間板性腰痛患者において、フィブリンシール剤(BIOSTAT BIOLOGX®)を椎間板内に注入。104週後までVAS(痛み)・機能(RMDQ)の有意な改善を報告。
Pain Med. 2014 May;15(5):908-16.

Mohi Eldin et al., 2019 (J Orthop Trauma Surg & Related Res)
Intradiscal injection of autologous platelet-rich fibrin versus platelet-rich plasma in discogenic lumbar pain.
自己フィブリン(PRF)とPRPを比較。PRF群で痛みの軽減が大きく、椎間板修復の補助効果が示唆。
J Orthop Trauma Surg Rel Res. 2019;14(3).

Wang et al., 2018 (Spine J)
Platelet-rich plasma and fibrin gel combined use enhances disc cell viability and extracellular matrix production in vitro.
ヒト椎間板細胞を用いたin vitro研究。PRPとフィブリンゲルの併用により細胞活性とマトリックス産生が向上。Spine J. 2018;18(5):829-840

Discflowの特徴

①100%自己血由来のフィブリンを使用しており安全性が高い

Discflowで使用するフィブリンは、100%自己血由来。他家成分を一切使わず、安全性が高く、そのため、アレルギーや拒絶反応、感染症のリスクが極めて低く、安心して受けていただける治療です。

②椎間板亀裂を封鎖・補強

・自己フィブリンで物理的に裂け目を塞ぎ、椎間板内圧の正常化を促します。
PRP併用で再生力を強化できます(Discflow プレミアム):希望者にはPRPを併用し、生物学的な修復・再生力も高めます。

③日帰り・短時間施術

3060分の処置で入院不要。施術後は当日歩行可能。

④経験豊富な専門医が治療

脳神経外科、脊椎外科専門医であり、これまで内視鏡治療の実績を多く持つ医師が治療を行います。

Discflow(自己フィブリン)と他科フィブリンの比較

Discflow(当院:自己フィブリン) 他科フィブリン治療
項目

患者ご自身の血液のみから作成(自己フィブリン) 他人由来のフィブリノーゲン・トロンビンを含む製剤
成分 患者ご自身の血液のみから作成(自己フィブリン) 他人由来のフィブリノーゲン・トロンビンを含む製剤
アレルギーリスク 極めて低い(自己成分のみのため) わずかにあり(異種タンパクによる反応の可能性)
安全性のPRポイント 自己由来で拒絶・感染リスク軽減 長年使用実績ありだが、自己成分ではないためリスクゼロではない
作成方法 当院内で採血→即日調製・注入  製品化されたフィブリンシール剤を使用
価格帯(国内相場) 当院設定(例:132万〜195万円程度) 130万〜200万円程度
適応 椎間板亀裂・慢性椎間板性腰痛 同様

Discflow(ディスクフロー)の対応している腰の病気

  • 腰椎椎間板ヘルニア
  • 腰部脊柱管狭窄症
  • 椎間板変性症
  • すべり症
  • 分離症
  • 腰椎不安定症
  • 腰椎変性側弯症

このようなお悩みの方が対象

ディスクフロー

  • 椎間板が潰れている、狭くなっている
  • 慢性的な腰痛があって日常生活に困っている
  • 腰部脊柱管狭窄症、腰椎椎間板ヘルニア、すべり症などの腰痛症状や痛みに悩まされている
  • 入院したくなく、日帰り治療を希望
  • 脊椎固定術などの手術をしたくない
  • 高齢のため外科的手術のリスクが高い
  • 腰や足に痛みがあり歩くことが困難
  • 外科的手術後を行ったが改善しなかった、または再発した
  • ゴルフやテニスなどのスポーツをしたいが、腰痛が原因で思うようにできない

Discflow(ディスクフロー)を行うメリット

①負担が少なく、日帰り治療が可能である
②椎間板の緩衝機能を改善し腰痛を軽減する
③手術のリスクが高い方も治療可能
④傷痕が目立たない
⑤合併症のリスクが少ない

Discflowの治療の流れ

Discflow(ディスクフロー)の基本的な流れをご紹介します。 ご不明点などございましたら、お気軽にお尋ねください。

診察・画像診断(MRI・X線)

検査・診察検査・診察問診、画像検査などを行い、患者様がDiscflowの適応となるかどうかを判断いたします。適応の範囲内であり、治療内容についてのご説明にご理解・ご納得いただけましたら、治療へと進みます。

治療開始

椎間板ヘルニアレーザー治療PLDD治療開始予定日時にご来院いただき、局所麻酔をかけ、Discflow(ディスクフロー)を行います。

採血・フィブリン調製作成と椎間板内注入

採血後、院内で自己フィブリンを即日作成。
穿刺針を椎間板に挿入し、透視装置を使って損傷した椎間板に自己フィブリンを投与します。施術に要する時間は、1箇所あたり20~30分程度です。

ご説明

30分~1時間ほどお休みいただいてから、医師による治療のご説明を行います。
ご自宅での注意点などについてもお伝えしますので、ご安心ください。

フォローアップ

アフターケア1週間後と1カ月後(2回目のPDR治療)に経過を評価するために再度ご来院いただきます。※当院では、すべての治療において、メリットだけでなく、デメリットについても、正しくお伝えしております。ただ、もしご不安が残る場合、気になる点がある場合には、都度、お気軽にお尋ねください。

効果について

治療後3~6ヵ月で大きな効果が期待されます。時間がかかる理由としては、椎間板内に血管が存在しないので、椎間板修復・再生の為に必要な成長因子が骨からゆっくりと浸潤する形で補われるためと考えられています。その他、スポーツをすることで再発するリスクが高まります。

副作用について

治療後は内出血・腫れ・発赤・疼痛・かゆみ・変色・および圧痛が発生することがあります。ごく稀に椎間板の容量が増えたことによって周りの筋肉・関節や靭帯などの広がりにより筋肉痛や腰の違和感が出現することもあります。

合併症

椎間板炎 痛みが生じることがあります。
薬物療法により対応します。

椎体壊死・骨折

痛みが生じることがあります。
薬物療法により対応します。

神経障害

しびれなどの症状が出ることがありますが、ほとんどは自然に消失します。

皮下・筋肉内出血

皮下・筋肉内出血を起こすことがありますが、ほとんどは自然に消失します。

薬剤アレルギーなど

局所麻酔や抗生物質による一時的なアレルギーが生じることがございます。
Discflow
(ディスクフロー)は、まだまだ十分に普及しているとは言えません。そのため、分からない点、ご不安な点もあるかと思います。専門のスタッフが詳しくご説明いたしますので、どうぞお気軽にご相談ください。

Discflow(ディスクフロー)治療後、日常生活や運動

Discflow(ディスクフロー)は、その日のうちに日常生活に戻ることができる低侵襲治療です。た
だし、以下のように運動の種類に応じて、1日~1カ月ほどの制限が生じます。

治療後の運動制限の目安

1日後~

自転車の運転

3日後~

温泉・サウナ、プールなど

7日後~

スポーツジム、マッサージ、リハビリなど

14日後~

ヨガ(ねじるような動作)、整体、スポーツバイク、針治療など

30日後~

長時間のスポーツ、ゴルフなど

Discflow(ディスクフロー)費用

※すべて税込価格で表示しています。

治療範囲 自己フィブリン単独:Discflow PRP併用:Discflowプレミアム
1椎間
1,320,000円 1,650,000円
2椎間 1,430,000円 1,750,000円
3椎間 1,540,000円 1,850,000円
4椎間 1,650,000円 1,950,000円

幹細胞上清液を追加可能です。
幹細胞上清液 1V追加:150,000円(税込:165,000円)

PDR法(経皮的椎間板再生治療)治療費用(椎間板につき)
治療箇所 費用
1箇所 1,100,000円(税込)
2箇所 1,210,000円(税込)
3箇所 1,320,000円(税込)
4箇所 1,430,000円(税込)
Discflow(ディスクフロー)治療費用+PLDD(椎間板ヘルニアレーザー)1回治療費用
治療範囲 自己フィブリン単独:Discflow PRP併用:Discflowプレミアム
1椎間
1,540,000円 1,870,000円
2椎間 1,870,000円 2,190,000円
3椎間 2,200,000円 2,510,000円
4椎間 2,530,000円 2,830,000円

幹細胞上清液を追加可能です。
幹細胞上清液 1V追加:150,000円(税込:165,000円)

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